2019年12月初旬に中国の武漢市から始まった新型コロナウイルス感染症。その影響でライフスタイルが一変し、仕事や生活に不安やストレスを感じている人も沢山いることでしょう。
★生活環境の変化によるメンタルヘルスへの影響
全国の都道府県・政令市の精神保健福祉センターに寄せられた、新型コロナウイルスに関する心の相談件数は、緊急事態宣言が発令された2020年4〜5月の2ヵ月間で大幅に増え1万件近くに上りました。(グラフ①)
厚生労働省が2020年12月25日に公表した「新型コロナウイルス感染症に係るメンタルヘルスに関する調査結果概要について」では、働く人へ家族などに関するアンケートを行っており、5割弱の人が「家族・親戚・友人などに会えないこと」にストレスを感じていることがわかりました。(グラフ②)
また割合としては少なく見えますが、子どもとの関係や夫婦間の関係など家庭内の変化を感じている人もいます。これらの問題は容易に解決することが難しく、そのストレスは自分自身の心身の過労を上回り、メンタルヘルスの不調のきっかけにもなると言います。専門家はその原因の一つに、テレワークが導入され仕事環境が大きく変化したことによる影響を挙げています。テレワークの日数が増えるほどその傾向が高まるというデータもあります。
★精神的苦痛の要因
「コロナうつ」などという言葉が生まれるほど、感染拡大に伴う生活の変化は心に大きな影響を与えています。「うつ」という定義は専門的にも難しいと言われていますが、強い不安感やイライラが募り落ち込んでしまう。また様々な事に興味がなくなり、日常生活や仕事にも影響する状態と捉えて良いと思います。現在のようなパンデミックの最中に「抑うつ」状態(うつ病とは言えないまでも、ある程度の心のエネルギーが低下しているような状態)になり、精神的苦痛にさらされる可能性は次のような面からであると考えられています。
①感染そのものに対する恐怖や不安感
医療をきちんと受けられるか、また感染した場合に周囲から差別の対象になるのではないかという不安感も含まれる。
②ウイルス拡大にともなう環境の変化で生じる問題
外出自粛や行動制限によるストレスや失業などの経済的打撃がもたらす抑うつや自殺、在宅の増加から生じる家庭内暴力や虐待、ネット依存、高齢者の認知機能の衰えなども含まれる。
③メディアやネット、SNSなどからの情報が引き起こす問題
情報番組などから感じる不安感、ネット上でのデマやSNS上での感染者に対する差別や誹謗中傷なども含まれる。
(参考)ニッセイ基礎研究所
このような精神的苦痛を感じているのは日本人だけではなく世界各国の人たちも同じように感じています。国際機関であるOECD(経済協力開発機構)の調査では、コロナ前と2020年を比較すると有病率は軒並み増加しています。一般的に不安や抑うつに苛まれやすいのは若年者や女性ほど多い傾向があると言われています。
次号は、コロナ禍ではその傾向がどのように表れているのか、またメンタルヘルスに効果的な食生活についても考えてみます。
文/野菜ソムリエ上級プロ 福田ひろみさん(東京在住)
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