昨今、若い皆さんは匂いに大変敏感ですね。食べ物にも実に幅広い香りの世界があり、中でも香りを持つハーブは、上手に使うと料理のレベルアップにも繋がります。今回はハーブの代表格の一つであるバジルについて探ってみましょう。
バジルの語源は古代ギリシャ語の「王様」に由来していると言われています。品種が150種以上もあり、古くから薬草としての効能が知られています。原産地であるインドや熱帯アジアの温暖な国では多年草ですが、日本では一年草として扱われています。他のシソ科の植物と同じように白い小さな花を付け、成長も早いです。我が家でもスイートバジルとダークオパールを育てていて、今の時期は毎日摘んで食べられる程です。
バジルは爽やかな香味なので、多めに使ってもクセを感じさせない便利なハーブです。この爽やかな香りは、リナロール、オイゲノール、シオネールなどの精油にも含まれる成分で、中枢神経に作用すると心が落ち着き、リラックス効果があると言われています。手でちぎるとフワッと香りが立ちますね。何となく眠れない夜は、ホットミルクにバジルを浮かべて飲むといいかもしれません。
精油成分は脂溶性ですので、油やアルコールによく溶けます。小さな空き瓶に黒コショウと塩、オリーブオイルを入れてバジルを漬けておくと、そのままサラダに利用できてとても便利です。バジルの香りがほんのりオリーブオイルに移りますよ。(写真①)葉は刻んで、肉や魚を焼く時にも利用できます。私はサーモンにバジルをまぶしてムニエルにしてみましたが、大変美味しかったです。(写真②)
ハーブの香りには、発ガン物質の働きを抑制する成分があると発表されていて、特にシソ科の植物の抑制力が強いことが確認されています。1990年アメリカの国立ガン研究所で発表された「ガン予防に有効な植物性食品リスト」の中には、バジル、セージ、オレガノに加え、その他のハーブも入っています。カロテンやミネラルなどの栄養価が多めですが、野菜のように一度に沢山は食べられませんね。料理にするなら、トマト、卵、チーズ、ニンニク、ナスとも相性がいいですよ。みなさんも、この香りの上手な利用方法を考えてみてください。
生の葉は傷みやすく黒ずみを起こしやすいので、早めに使いましょう。湿らせたキッチンペーパーで包んでラップをし、冷蔵庫の野菜室で保存するのがオススメです。ドライハーブとしても市販されていますが、自家栽培でフレッシュなバジルを楽しむのも、この時期ならではですよ。
文/野菜ソムリエ上級プロ 福田ひろみさん(東京在住)
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