明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
新年第一号は、生で食べていただきたいタマネギ「スマイルボール」(写真①)のご紹介です。
★生でも辛くないタマネギ「スマイルボール」
タマネギは肉料理、魚料理、和・洋・中などいずれの料理にも頻繁に使われます。素材としては、なくてはならない存在かもしれません。しかし生食だと辛く、切るとどうしても涙が出ます。辛みは炒める・煮込むなどの調理で美味しく食べられますが、生で食べる場合は水にさらして辛みを抜きます。しかし、水にさらすと、せっかくの栄養成分が流失してしまいますし、タマネギ独特の風味も薄れてしまいます。この悩みを解消してくれたのが「スマイルボール」です。生でも辛くない、むしろ甘い、そして切っても涙が出ない!楽して美味しいタマネギなのです。さらに、抗酸化作用に優れた「ケルセチン」が、新タマネギよりも多く含まれているというデータがあります。(表①)
★ 10年以上の年月をかけて誕生★
レトルトカレーを製造しているハウス食品グループでは、タマネギとニンニクを炒めるとあめ色にならずにまれに緑色になってしまう現象が発生し、この原因究明が1990年に始まりました。その過程で、「アリイナーゼ」という酵素と「催涙成分」の酵素が二段階で反応する事で、涙が出る原因の辛み成分が生成されることがわかりました。その仕組みを応用して辛みのないタマネギ作りを始め、試行錯誤しながら品種改良を繰り返し、アリイナーゼが非常に少ないタマネギが生まれたそうです。
このようなタマネギを商品化したのは世界初のことで特許も取得しました。また、この酵素の研究は、2002年に世界的な科学雑誌「Nature」で発表され、さらに〝人々を笑わせ考えさせた業績〞に与えられる「イグノーベル賞」の化学賞を2013年に受賞しています。すごい事ですね。
★リンゴや桃、サクランボと同等の糖度!
このスマイルボールを食べてみると、本当に辛みをほぼ感じません。むしろ甘みを感じるので、個人的なデータですが糖度計で糖度を計ってみました。(表②)
普通のタマネギとスマイルボールの、外皮に近い部分と芯に近い部分を調べてみると、スマイルボールの芯に近い部分の糖度は12度もありました。これは、リンゴや桃、サクランボなどと同程度です。甘いミカンも13度ほどですから驚きです。
今まではタマネギの生と言えば3〜5月の新タマネギでしたが、スマイルボールは9月末〜1月末まで収穫できるので半年以上も生で楽しめます。ただ残念なことに今のところ、北海道の夕張地区の契約農家さんだけが生産しているので収量も少なく、北海道以外では販売されていないとの事。ですが、通販サイトでの購入はできますので、よかったら検索してみてください。全国
的に販売されたらきっと大人気ですね。
★名前の由来
「スマイルボール」という名はタマネギの新しい食べ方や食シーンを消費者と共にキャッチボールしながら創造できるタマネギでありたいという願いから、笑顔とボールを組み合わせて命名されたそうです。切ってすぐに食べられるので調理が簡単なうえ、たくさん食べられます。玉ねぎの世界が広がりますね。早く全国に普及することを願っています。
文/野菜ソムリエ上級プロ 福田ひろみさん(東京在住)
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