『フレイル(虚弱状態)の予防』③
前回は、フレイル予防対策として食事と口腔機能についてご紹介しました。今回はその他の対策について考えていきます
★まずは「動く」ことを心がけてみましょう♪
体力を保つために「運動」は必須です。私たちの体は「筋肉」「脂肪」「骨」「水分」によって構成されていますが、加齢とともに「筋肉」が減少して「脂肪」に置き換わりやすくなります。そして、筋肉が減少すると体力まで落ちてしまい、外出が億劫になり人との交流も少なくなってしまいます。体力維持は大切ですね。
★運動はそれほどきつくなくても大丈夫!
日常生活にやや負荷をかける「レジスタンス運動」がおすすめです。レジスタンス運動とは、筋肉に抵抗(レジスタンス)をかける動作を繰り返し行う運動のことで、自宅でもできることがいくつかあります。
[図①]を参考にしてください。例えば、かかとの上げ下ろしはクッキング中や歯磨き中など工夫すれば1日何度もできそうですね。スクワットも下半身の筋肉を鍛える代表的な運動ですが、特別な機会を作らなくても食卓の椅子やデスクの椅子でもできます。10回反復で1日3セットを目標にやってみましょう。散歩は毎日する方も多いかもしれませんが、おすすめは早歩き3分・ゆっくり歩き3分の「インターバル速歩」[図②]です。30分するだけでもジワっと汗が出ます。
[表①]の消費カロリーを見ても、やや速歩はふつう歩行の約1.5倍消費します。体重の管理もできそうですね。運動は、代謝が上がっている夕方に行うと効果が出やすいそうです。
その他にも、手のひらをしっかり広げしっかり握る指先の曲げ伸ばしも、脳に刺激を与えることができ、特に高齢者にはおすすめです。できれば記録を残したり、気の合う友人や仲間を作って一緒に行ったりすると、楽しく長く続けられるでしょう。
★「社会とのつながり」が健康にもつながります。
いろいろな人と様々な形で関わり合い、社会とのつながりが豊かな人の方が、健康を長く保ち認知症にもなりにくいことがわかってきました。また、自分とは異なる背景を持つ人との付き合いが多い人ほど、抑うつや認知機能低下にもなりにくいという研究結果があります。どうやら社会とのつながりを失うことが、フレイルの最初の入り口になっているようです。[図③]
社会とのつながりはフレイルに対してどのような影響があるのでしょうか?それは、つながりを通してやり取りされる支援「ソーシャルサポート」がポイントになります。
「情緒的サポート」↓共感や愛情の提供
(例)「大丈夫だよ、一緒に頑張ろうね。」などと励ましてくれる。
「情報的サポート」↓問題の解決に必要なアドバイスや情報の提供
(例)「こんな本があったけど興味ある?これ面白かったよ。」などと役立つ情報提供をしてくれる。
「評価的サポート」↓肯定的な評価の提供
(例)「すごく頑張ったね。助かったよ、ありがとう。」などと認めて褒めてくれる。
「道具的・手段的サポート」形のある物やサービスの提供
(例)何かを手伝ったり、貸したりして手助けしてくれる。
自分を支えてくれるとても身近な支援だということがわかります。「社会とのつながり」というと難しく考えがちですが、趣味やボランティア活動、スポーツの集まりなど、参加者同士の上下関係が少ない活動、それも自発的にやりたいと思って参加することが重要なようです。
★「つながる」には、まず外へ出かけましょう♪
今はインターネットで社会と繋がる時代ですが、定期的に外に出かけることは特に高齢者になるほど大切です。新しい関係を作るということに限らず、今ある関係を大切にして、あくまでも「自分が心地いいと感じる」関係を心がけてください。そして、そこにやりがいや楽しさを見つけられると長続きして、フレイル予防だけでなく生活そのものがイキイキしますね。
今年も1年間ありがとうございました。コロナ禍の困難な時期ですが、皆さんが笑顔で新年を迎えられるよう願っております。
文/野菜ソムリエ上級プロ 福田ひろみさん(東京在住)
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