前回に引き続き、今回は毛細血管に焦点を当てていきましょう。「人は血管とともに老いる」という言葉があり、血管の健康は、全身の老化に深く関わっているのです。
★毛細血管の役割とは
動脈と静脈の間を繋いでいるのが「毛細血管」です(図1)。毛細血管は血管全体の95%以上を占め、直径1/ 100 ミリ、内径は髪の毛の約1/ ほどの細さです。体内の細胞一つひとつに栄養や酸素を行き渡らせ、必要に応じて免疫細胞やホルモンも運びます。そして不要なものを回収して静脈に流すという重要な働きを担っています。
★ゴースト血管は体の不調や病気の原因にもなる
毛細血管は年齢が増すごとにゆっくりと老化が進み、血管壁が壊れやすくなり減少していきます(グラフ1)。壁が脆くなると途中で血液が漏れ出したり血管が縮んだり、血流も悪くなってしまいます。このように機能しなくなった毛細血管のことを「ゴースト血管」と呼んでいます。
ゴースト血管の原因は、加齢の他にも生活習慣の乱れや偏った食習慣、運動不足などが挙げられます。その結果、表面に現れるシミやシワ、抜け毛やむくみなどにとどまらず内臓や骨・筋肉、脳など体内にまで影響し、体の不調や病気の原因にもなります。ゴースト血管を完全によみがえらせることは難しいようですが、「血管新生」といって新しい毛細血管を作り出すこともできるそうです。そのためには運動による血流UPが1番効果的です。1日20回×3セット・太ももを高く上げる「その場スキップ」がオススメです。ふくらはぎは第2の心臓と呼ばれ、末梢の血流改善の要となる筋肉です。または、1日20回×3セット「かかとの上げ下げ」も、ちょっとした空き時間にながら作業でできますよ。
★毛細血管を守るには、睡眠&食事も大事
傷ついた血管は、眠っている間に成長ホルモンが修復・再生してくれるため、睡眠不足には注意しましょう。もちろん、食生活も大切です。大きな血管はもちろん、毛細血管にも抗酸化作用のある食材が不可欠です。また、主に青魚から摂れる不飽和脂肪酸のDHA・EPAは血中の脂質をコントロールして、血流をUPしてくれます。近年、EPAは赤血球の膜を柔らかくして毛細血管内を通りやすくし、血管内皮細胞の修復や抗炎症作用もあると報告されています。ただし、魚の油は酸化しやすい面もあるので、オリーブオイルなど、抗酸化食材と一緒に摂ることが望ましいです。また、ショウガやトウガラシの辛み成分は毛細血管を拡張し、末梢まで血流を促してくれます。お酢のクエン酸や、玉ねぎやニンニクの匂い成分も血液の流動性を促進します。
【アスパラガスとゴーヤのごま和え】
ゴマやこれから旬を迎えるゴーヤはビタミンCや苦み成分に抗酸化作用があります。アスパラの豊富な葉酸は赤血球を作ります。
【マグロの漬け丼】
お刺身ほど高級なマグロでなくても、切り落としをお醤油とお酒に2 0 分~3 0 分漬けておけば十分美味しくなります。お好みで大葉や刻みのり、ゴマも振ったら和食レストランのような一品に。
【ショウガの天ぷら】
新ショウガを薄く千切りにして天ぷらに。青のりをかけると香りも一緒に楽しめます。
文/野菜ソムリエ上級プロ 福田ひろみさん(東京在住)
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