明けましておめでとうございます。昨年は異常気象や台風など、農作物にとっても苦難の年でした。生産者の皆さんもきっとご苦労が多かったことでしょう。今年は笑顔で1年を過ごされますようお祈りしております。
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★栄養学的問題がうつ病にも関係する!?
現代はストレス社会だと言われています。5大疾患患者数の第1位は精神疾患だと先月号でお話ししましたが、その中でもうつ病患者の数が多く100万人を超えています。加えて、年間3万人を超える自殺者の原因にもなっているのです。日本ではまだ研究が少ないのですが、海外では栄養学的問題がうつ病に関係することが指摘されています。そのいくつかをご紹介します。
[うつ病と栄養学的問題との関連]
○アミノ酸では「トリプトファン」の摂取不足がうつ状態を誘起する可能性がある。「活性型メチオニン」は抗うつ作用がある。
○脂肪酸では多価不飽和脂肪酸、特に「n‐3系脂肪酸(DHAやEPA)」が不足するとうつになりやすい。「N‐6系脂肪酸のアラキドン酸」の不足も指摘されている。
○ビタミンでは「ビタミンB6、B12、Dや葉酸」の不足との関連が指摘されている。
○ミネラルでは「鉄や亜鉛など」の微量元素の不足がうつ病のリスクを高める。あるいはうつ状態を引き起こす。
その他にも腸内環境の悪化や糖尿病、メタボリック症候群などもうつ病発症のリスクがあると考えら
れています。
★脳と心の健康に欠かせないビタミン・ミネラル
日本には独自の食文化があるため、海外のデータがそのまま当てはまるとは言えませんが、前述の内容を見ると野菜や果物から摂れるビタミン、ミネラルも必要なのがわかりますね。詳しく見ていきましょう。
【ビタミンB6】
代謝に関わる100を超える酵素反応に必要になり、そのほとんどがタンパク質に関係している。また、神経伝達物質の生合成を通じて認知機能の発達にも関係する。
青魚・ニンニク・レバー・バナナ・サツマイモ など
【ビタミンB12】
神経及び血液細胞を健康に保ちDNA生成を助ける。貧血の1種である巨赤芽球性貧血の予防に役立つ。
シジミ・アサリ・海苔・イクラ など
【ビタミンD】
カルシウムの吸収を助け、強い骨を維持する。また、筋肉を動かすために神経が脳と体のあらゆる部位との間のメッセージを伝達する役目を果たしている。
キクラゲ・半生しらす干し・イクラ・干しシイタケ など
【葉酸】
神経伝達物質を合成する経路で必要になるほか、DNAと他の遺伝学的物質を合成し、体内の細胞分裂のためにも必要。造血作用にも関わる。
鶏レバー・焼きのり・芽キャベツ・パセリなどの緑黄色野菜・ライチ など
【鉄】
酸素輸送に関するタンパク質ヘモグロビンに不可欠なミネラル。細胞の成長や分化の調節の役目もある。動物性のヘム鉄と植物性の非ヘム鉄があり、体内吸収は動物性の方が良い。
鶏レバー・牡蠣・牛レバー・赤身肉・大豆と大豆製品・豆類・ホウレンソウ など
【亜鉛】
約100種類の酵素活性に関係する。特にタンパク質の合成やDNAの合成に必要な酵素が働くのに重要な役目を果たす。神経細胞が情報伝達を行うシナプスと呼ばれる部分に多く含まれる。
牡蠣・赤身肉・ウナギ など
メンタルヘルスと食事や栄養の関係性についてはいろいろな学説があります。栄養学だけでは十分とは言えないでしょうが、確かな知識で毎日の食生活を考える事は、メンタルヘルスの一角を維持できることに繋がりますね。日々の食事でメンタルケアも意識していきましょう。
(参)「こころに効く精神栄養学」功刀浩(くぬぎひろし)著
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●芽キャベツとしらす干しのパセリまぶし
芽キャベツを塩ゆでにしておく。サッと炒めたしらす干しの中に、芽キャベツと多めのパセリを入れて混ぜ合わせる。炒める時にニンニクを効かせるのもGOOD★
●鶏レバーと寒じめホウレンソウのサッと煮
鶏レバーを赤ワインで甘辛く煮込み、その煮汁でホウレンソウもサッと火を通したらレバーと合わせる。すりゴマをかけて香ばしさをプラス!
文/野菜ソムリエ上級プロ 福田ひろみさん(東京在住)
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